2005 Fiscal Year Annual Research Report
地方都市郊外戸建住宅地における居住の継続と開発抑制に関する研究
Project/Area Number |
17760487
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
原田 陽子 福井大学, 工学研究科, 助手 (00377475)
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Keywords | 地方都市 / 郊外戸建住宅地 / 居住の継続 / 空地 / 区画の統合 |
Research Abstract |
福井県嶺北地域におきてこれまでに開発された住宅地の開発時期、立地、規模などについて整理し、福井市郊外住宅地の開発経緯と現状の把握を行った。そして、現地での目視調査を行い、典型的・特徴的事例を複数抽出し、居住者の自治組織の代表である区長などへ、各団地の概要についての聞き取り調査を実施。なお、本年度は、空地や区画の統合が目立つ住宅地3地区を対象として、居住者へのヒアリング及びアンケート調査を実施した。 調査の結果、主に下記のような内容が明らかとなった。 ・間口方向に同時取得した世帯は見られるものの奥行方向を同時取得した世帯は見られず、奥行き方向に拡張した世帯では、当初北側の土地を取得しその後日照確保などのために南側の土地を取得するケースが存在すること。 ・土地取得の動機としては、「住宅の拡張」、「畑や駐車場の確保」、「将来の親族居住地としての先行的土地確保」などで、入手方法としては、「不動産業者を通して」が多いものの、自ら役所へ土地所有者を問い合わせたり、現地で所有者と直接交渉をし、草むしりなどの管理をする代わりに無料で利用する世帯も複数見られること。 ・複数宅地所有者の中には、3区画以上所有する世帯や、隣接しない土地でも所有している世帯も複数存在し、空地の存在が多様な居住ニーズへの対応に寄与していること。 ・居住者にとっての団地内空地は、雑草などで放置状態になっていることを改善すべきと考えている世帯も見られる一方で、「広々としていて良い」、「現状のままでよい」と捉えている世帯も多く、空地に対して必ずしも否定的に捉えている訳ではないこと。
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