2005 Fiscal Year Annual Research Report
インタラクションの可視化による意思決定支援グループウェアの開発と運用
Project/Area Number |
17760494
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大西 康伸 熊本大学, 工学部, 助手 (20381006)
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Keywords | 建築計画 / 設計方法論 / グループウェア / コラボレーション / コミュニケーション / インタラクション / 意思決定 / 可視化 |
Research Abstract |
1.設計チーム内のインタラクションを活性化する非同期討論ツールの機能設計 ウェブ掲示板に代表される従来の非同期コミュニケーションツールを概観し、意思決定支援グループウェアを開発する第一歩としてインタラクションを活性化する必要があることを確認した。次に、従来の非同期コミュニケーションツールの中でも特に建築設計分野を対象として開発されたものの機能的側面を詳細に調査し、活発なインタラクションを妨げている要因を特定した。また、工業デザインや機械などの設計方法分野を中心に、認知心理学、情報工学など幅広い分野における協同集団の相互作用に関する研究を調査し、協同集団のインタラクションの特徴を整理した。 以上の作業結果に基づき、インタラクションを活性化する非同期討論ツールの機能設計を行った。 2.非同期討論ツールの開発 機能設計に基づき非同期討論ツールを開発した。開発のポイントを、a)アップロードしたウェブ画像上へのコメント書込機能の搭載、b)アイデア・設計案やコメントの登録・閲覧手順の簡略化を目的とした画面デザインとした。なお、討論ツールはわれわれが開発済みのウェブ掲示板を拡張する方針で開発を進めた。PCサーバ上で稼働するウェブページとそれに連携するデータベースの2つの基本モジュールから構成した。 3.開発ツールの基本機能評価 開発ツールの書き込み、読み取りに関する基本機能を評価するために、評価実験を実施した。評価実験は、建築系雑誌に掲載された建築作品を討論ツールに入力し、設計意図を伝えるという内容とした。評価実験後のアンケートの結果、開発意図に対してほぼ良好な評価を得たが、画面デザインに関して改良の余地があることが明らかとなった。来年度は遠隔地間協調設計で運用し、実践的環境での評価を行う。さらにその評価結果を踏まえ、意思決定を支援するツールへと近づける改良を進める予定である。
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