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2005 Fiscal Year Annual Research Report

平面分析と空間利用調査による痴呆性高齢者グループホームの計画に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17760500
Research InstitutionMiyagi Gakuin Women's University

Principal Investigator

厳 爽  宮城学院女子大学, 学芸学部, 助教授 (60382678)

Keywords建築計画 / 空間構成 / 平面計画 / 空間の質 / 認知症 / モデル化 / 宮城県 / ジェンダー
Research Abstract

今年度は、本課題研究の骨子となるアンケート調査、及び行動観察調査による空間の質の検証を宮城県においておこなった。次年度以降本格的に全国を対象に実施していくための準備として位置づけられる。
まず、アンケートの作成に当たっては、グループホームを含めた高齢者施設を多数手掛けている設計者にインタビューを行い要点を整理した。その結果として、「居室ゾーン」と「共用空間ゾーン」の視覚、聴覚的連続性の有無など空間構成に関する項目を加えて調査をおこなった。
アンケート調査は宮城県グループ協会の協力を得て、会員ホーム(70カ所)に送付した。回収率は35.7%(うち、平面図が添付されていないアンケートもあり、有効回答率は27.1%)である。平面図が添付されていた19ホーム(30ユニット)の平面構成は、概ね「ロ」字型、「コ」字型、「L」字型、中廊下型、片廊下型に分類することができた。また、片廊下型では3つの応用型もみられた。もっとも多く見られたのは「ロ」字型(36.8%)プランで、次いで「片廊下型」(18.4%)(応用1型が2、応用2型が1、応用3型が4ホーム)である。中廊下型と「コ」字型は各6ホーム(15.8%)、「L」字型は5ホーム(13.2%)である。現在は上記の結果に基づき、アンケート調査の完成度を高めるための項目の修正を進めている。
行動観察調査による空間の質に関する検証については、宮城県内にある施設を対象としておこなった。入居者を男女別でユニット分けしており、空間的視点に加えてジェンダー的視点も加えて分析をおこなった。ジェンダー的な視点からは、女性のみのユニットと男性中心のユニットにおける入居者同士、入居者とスタッフとのかかわり方の相違などを通して、認知症高齢者グループホームにおける男女別のグループ構成のあり方を考察した。空間的には共用空間と居室ゾーンの連続性が欠けていることが、入居者の生活構成に大きな影響を与えていることが検証された。入居者とスタッフの滞在空間の連続性を保つことの重要性や、性差による共用空間に求めるニーズの違いも見いだされた。
今年度の研究結果に基づいて、来年度より全国的に調査を進めていく予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2005

All Journal Article (4 results)

  • [Journal Article] 環境の変化がもたらす影響-認知症高齢者が落ち着く環境とは-2005

    • Author(s)
      厳 爽
    • Journal Title

      認知症介護 Vol.6 No.2

      Pages: 30-38

  • [Journal Article] 空間構成と介護方針の異なる両施設間における入居者の日常生活展開2005

    • Author(s)
      厳 爽
    • Journal Title

      宮城学院女子大学研究論文集 100号

      Pages: 1-15

  • [Journal Article] 空間と運営・介護からみた新築型および既存建物活用型痴呆性高齢者グループホームの相違に関する考察2005

    • Author(s)
      厳 爽, 石井敏, 菅野實
    • Journal Title

      日本建築学会計画系論文集 No.588

      Pages: 23-30

  • [Journal Article] 改修型介護老人保健施設における入居者の空間利用及び介護者の介護意識の変化2005

    • Author(s)
      厳 爽
    • Journal Title

      2005年度大会学術講演梗概集 E-1 建築計画I

      Pages: 363-364

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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