2005 Fiscal Year Annual Research Report
パリにおける近代建築の改修事例に関する意匠考察と作品データベースの構築
Project/Area Number |
17760515
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
三田村 哲哉 首都大学東京, 都市環境学部, リサーチアシスタント (70381457)
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Keywords | パリ / 建築意匠 / 建築改修 / 用途転用 / 都市建築 / コンバージョン / リノベーション / 作品データベース |
Research Abstract |
本研究はパリのおける近代建築の改修事例を対象とした意匠考察を行い、その設計手法に関する理解と考察を深め、作品データベースを構築することを目的とする。2005年度は文献調査に基づいた現地調査を実施した。1990年1月から2004年12月までの15年間に出版された3誌のフランス主要建築雑誌の中から、パリの近代建築の改修事例を、増築をともなった事例も含めて徹底的に抽出した。収集した事例総数は140例を超え、質の高さだけではなく量の多さを確認した。 次に全事例を「用途転用をともなった改修事例」、「用途転用をともなわない改修事例」、「大規模な増築をともなった改修事例」、「住宅への改修事例」に大別するとともに、今年度の主要な研究対象を「用途転用をともなった改修事例」に定めた。40例を超えた「用途転用をともなった改修事例」を中心に文献調査を行いながら、各事例の諸データ、建築改修の変遷、改修工事前後の建築用途の変化を明らかにし、統計的な分析を行った。さらに各事例ごとに具体的な改修箇所を特定し、改修箇所が顕著に見られる秀逸な17事例に関して現地調査を実施した。合わせて建築改修を専攻とする大学教授と建築家から専門知識と資料提供を受けた。 現地調査の結果を基に各事例に関する意匠考察を行い、その結果を作品データベースにまとめる作業にも着手した。本年度の研究成果は首都大学東京都市建築ストック賦活更新研究センター主催の海外事例調査報告会において発表した。
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