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2005 Fiscal Year Annual Research Report

近代数寄者の茶会記録に見られる和風住宅の敷地の変遷および場所性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17760522
Research InstitutionTokoha Gakuen University

Principal Investigator

土屋 和男  常葉学園大学, 造形学部, 講師 (60333259)

Keywords近代和風 / 住宅 / 場所性 / 近代数寄者 / 敷地 / 高橋箒庵 / 別荘 / 茶会記録
Research Abstract

(1)近代数寄者、高橋義雄の茶会記録『東都茶会記』にもとづき、茶会等が行われた場所のリストを作成した。『東都茶会記』に記された茶会等は全部で295件であった。これを地方別に見ると、東京・東京郊外および東京の別荘地200件、京阪神およびその別荘地37件、名古屋市内10件、金沢市内15件、その他の地方33件であった。
(2)ひきつづき『大正茶道記』、『昭和茶道記』等についても、リストを作成、分析している。地方都市や別荘地の変化等が見られ、時代による比較をまとめる予定である。
(3)(1)において東京・東京郊外の住宅の立地を見ると際だった特徴が認められた。すなわち、台地にあるもの29箇所はほとんどが敷地内に斜面を有し、低地にあるもの18箇所は多くが水際に立地することである。これらの立地を金体的に把握するために、東京における近代数寄者の住宅の敷地の特定とその変遷を調査した。この作業は、当時のすまいの理想型の一端を知ることにつながるとの考えからである。
(4)東京以外の個別の現地調査としては、京都、金沢での巡検のほか、名古屋近郊、西宮において、かつての敷地を特定し土地の文化的な意味と変遷を追った。ここでは(3)と類似した立地条件が見られた。
(5)数度にわたる美術館等の訪問によって、近代数寄者ゆかりの資料を閲覧した。
(6)土地の変遷、茶道具の入手のいずれからも、近代数寄者たちは大名への憬れを実現していったと言える。近代化を推し進めた一団である初期の実業家や維新の功労者が、一方で近代数寄者の顔をもち、前時代への憬れに基づいて土地を選び、建物を建てていたと考えられることは、近代和風の一側面を考察する上で興味深いことである。さらに、特に台地における住宅の立地は、近代数寄者たちによって示された理想のすまい像であり、その場所に対する評価は現在も持続していると言える

  • Research Products

    (2 results)

All 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 『東都茶会記』における茶会等の行われた場所と参会者2006

    • Author(s)
      土屋和男
    • Journal Title

      常葉学園大学研究紀要・外国語学部 第22号

      Pages: 199-222

  • [Journal Article] 『東都茶会記』に見られる近代数寄者の住宅の所在と立地2006

    • Author(s)
      土屋和男
    • Journal Title

      日本建築学会計画系論文集 601号

      Pages: 191-197

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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