2005 Fiscal Year Annual Research Report
超塑性セラミックス粉末を用いる固体酸化物型燃料電池用電解質-電極の一体成形加工
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17760587
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
早稲田 一嘉 神戸市立工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (20390479)
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Keywords | 構造・機能材料 / 材料加工・処理 / セラミックス / 燃料電池 |
Research Abstract |
まず、残留応力を抑制する傾斜材料とするため、セラミック薄膜も独自に開発することを研究内容に追加した。 インクジェット技術の応用を考え、既存の(1)インクジェットヘッドから塗布が可能な粒径(ここでいう粒径は結晶粒径ではなく焼結体とする前段階の"顆粒状態"での粒径)であること(2)焼結性を考慮しジルコニア粉末に東ソー製TZ-3YBジルコニア/アルミナ複合材粉末にTZ-3Y20ABを選択した。 また、一般的に用いられているようなインクジェットプリンターのインクジェットヘッドからセラミックス粉末を塗布するために溶液状態にするために分散剤(溶媒)の選定をした。一般の顔料系インクの分散剤(溶媒)はH_2O等であるが、ジルコニア粉末は密度が高く沈殿を極力抑制するために、エチルアルコール系、エチレングリコール系、ポリカルボン酸アンモニウム系を分散剤として検討し、その配合を調査した。最適な配合は未だ得られていないが、インクジェットヘッドから塗布が可能であろう条件は見出せた。 TZ-3YB及びTZ-3Y20ABは1450℃(1723K)以上で超塑性変形するため、一体成形のために大気中で1550℃(1823K)に約30minで到達する高温発熱体ユニット及びその周辺機器を選定した。また、成形のための高温圧縮のためにSiC(炭化珪素)製圧縮冶具を設計した。この高温発熱体ユニットと圧縮冶具を組み合わせることで接合と成形を同時に加工が可能になると考えられる。現在はまだ、高温ユニットの性能のみ確認できたが、その他温度センサー、圧縮型ロードセルによる成形時の応力測定機能を追加し、昇温と圧縮成形を自動で制御を行なうほうが加工条件を細かく調整できることが分かり、そのための機構を検討する必要性を見出せた。
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