2005 Fiscal Year Annual Research Report
多孔性単核型二層マイクロカプセルの調製と高度抗菌・廃水処理システムへの応用
Project/Area Number |
17760606
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田口 佳成 新潟大学, 自然科学系, 助手 (30293202)
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Keywords | マイクロカプセル / 複合微粒子 / 液中乾燥法 / リサイクル / 多孔性 / 多重膜 / 廃水処理 / 抗菌 |
Research Abstract |
本研究の目的は,第一に,液中乾燥法による廃プラスチックを素材としたポリマーと二種類の固体微粉末からなる多層ミクロスフェア調製において,その固体微粉末被覆層の構造制御技術を確立することである.第二に,調製した多層ミクロスフェアの焼成による多孔性単核型多層マイクロカプセルの調製技術を確立することである.そして第三にマイクロカプセル内部に抗菌剤もしくは細菌類などを担持し半恒久的に利用可能な抗菌材の調製,廃水処理システムの開発を行うことである. そこで平成17年度ではまず,固体微粉末の親和性といった諸特性や添加時間等の調製条件と液液分散系の安定性に及ぼす影響との関係を把握し,多層ミクロスフェアを調製するとともに多層ミクロスフェアの諸特性に及ぼす影響を検討した. その結果,固体微粉末の連続水相中での帯電特性,液液分散系に対する親和性,添加量および添加時間により液液分散系の安定性は著しく変化した.また,多層ミクロスフェア調製において,固体微粉末の親和性および添加時間を調整することで,任意の割合の固体微粉末を含有する多層ミクロスフェアの調製が可能となった.具体的には,親水性の低い固体微粉末のみの添加では液液分散系が安定化されず,ミクロスフェアの粒径が増大するとともにその固体微粉末の含有率も増加した.また,親水性の高い固体微粉末を添加することで分散系は安定化され,粒径の増大が抑制されるとともに,その添加時間を調整することで二種の固体微粉末含有率を制御しうることが分かった.
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