2005 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノファイバーをテンプレートに応用した金属酸化物ナノチューブの合成
Project/Area Number |
17760616
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹中 壮 九州大学, 工学研究院, 助教授 (10302936)
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Keywords | カーボンナノファイバー / シリカナノチューブ / テンプレート / テトラエトキシラン |
Research Abstract |
ナノテクノロジーは,IT,医薬,バイオテクノロジー,化学工業などの産業の基盤に関わるものであり,今後ますます重要となる分野である.ナノテクノロジーの進展には,ナノスケールオーダーで構造が制御された材料が必要不可欠であり,現在その合成法の開発が精力的に行われている.ナノスケールマテリアルの中でも,ナノスケールの中空構造を有するナノチューブは,その構造特異性から注目され,金属酸化物あるいは金属からなるナノチューブの合成が検討されている.通常,金属酸化物,および金属ナノチューブの合成では,陽極酸化アルミナ,ブロック共重合体などに代表されるテンプレートが利用される.テンプレートを利用したナノチューブ合成では,得られるチューブの構造がテンプレートの構造により決定される.よって,テンプレート法で種々の形状のナノチューブを合成するには,幾何学的構造,形状に対して高い自由度をもつテンプレート材料が必要となる.本申請課題では,ナノスケールカーボンマテリアルであるカーボンナノファイバーをテンプレートに用いて金属酸化物チューブの合成を試みた.カーボンナノファイバー存在下で,テトラエトキシシランの加水分解を行い,その後カーボンナノファイバーを除去する目的で,空気中で加熱処理をしたところ,カーボンナノファイバーの形状を反映したシリカナノチューブが得られた.またファイバー径の異なるカーボンナノチューブをテンプレートに用いたところ,チューブ内径が60〜200nmのシリカナノチューブを合成可能であることが分かった.
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