2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760643
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
段 烽軍 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40376489)
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Keywords | 環境影響 / 評価システム / GIS |
Research Abstract |
本年度には、オホーツク海をモデルケースとして、環境影響評価を行うための自然環境データベース構築と評価システム土台作りについて研究を進めた。 自然環境データベースについては、散在している実海域観測データの収集・整理を行って、GISデータベースに格納した。また衛星リモートセンシング観測データに関して、DMSP SSM/I、NOAA AVHRR、SEASAT SEAWIFSなどのデータ解析技術の検討・改良を行った。それにより、研究対象海域の海氷、海表面温度、海洋一次生産などのデータを取得し、データベースに格納した。 観測が不足している海洋データの補完に関しては、海洋の三次元シミュレーションを行うため、学会・研究会・国際シンポジウムにて情報収集などをして、モデル・計算条件の検討・選定を行った。 評価システムの土台作りにあたり、オホーツク海域で行なわれているロシアサハリン島北東部の海底石油・天然ガスを開発する「サハリンIIプロジェクト」を研究対象として、主にプロジェクトのプランニングとオペレーション段階における海洋自然環境の影響評価を行うシステムを試作した。具体的な内容は: (1)プロジェクト開発にめぐる資源賦存、社会経済環境などの情報を調達し、データ変換・データ作りなどを行い、GISに格納した。 (2)市販GISソフト(ESRI社のArcGIS)をベースにインターフェースの設計を行い、環境変動予測プロセス(数値計算との連動)と影響評価プロセス(シナリオ比較)などの拡張機能を開発した。 (3)評価基準は、法的規制条件と環境価値(環境修復コストから推定)を設定した。
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