2005 Fiscal Year Annual Research Report
大気波浪結合モデル及び合成開口レーダーに基づく海上風況推定手法の確立
Project/Area Number |
17760644
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大澤 輝夫 神戸大学, 海事科学部, 助教授 (80324284)
|
Keywords | 海上風 / 合成開口レーダー / 大気波浪結合モデル / 洋上風力発電 / メソ気象モデル |
Research Abstract |
1)カナダ宇宙省のRADARSAT-1の合成開口レーダ(SAR)画像17枚をデータ処理して,CMOD4アルゴリズムにより大阪湾の海上風速を算出した.大阪湾内にある海洋観測鉄塔での観測値との比較により,そのRMS誤差は1.75m/sであることが示され,この値はメソ気象モデルMM5の単体の計算(RMS誤差2.88m/s)を上回ることが示された.これにより,SAR画像をMM5の計算に同化することの妥当性が確認できた. 2)洋上風車ハブ高度(本研究では60mを想定)の風速を推定するには,SAR画像より推定される10m高度の風速を高度補正して60mの風速値に変換する必要がある.本研究では,デンマークの洋上風力発電所Horns Revに設置された海洋鉄塔での風況観測データを用いて,10m高度と60m高度の風速比をバルクリチャードソン数の関数として表す経験式を考案し,その経験式のRMS誤差が1.0m/s以下であることを確認した. 3)メソ気象モデルMM5と波浪モデルSWANを結合し,さらに強風時に水面直下に形成されるバースト層を組み込んだ海洋モデルCCMを結合することにより,大気-海洋-波浪結合モデルを構築した.この結合モデルを使うことにより,風と波浪を同時に計算することが可能になり,さらに海面粗度を波浪モデルから計算される有義波高の値に直接関連付けて算出できるようになった.
|
Research Products
(5 results)