Research Abstract |
超臨界二酸化炭素(SC-CO_2),ペンタデカフルオロオクタン酸(PFOA),H_2O系の3成分相平衡測定 SC-CO_2,PFOA,H_2O系の3成分相平衡測定により均一な混合流体を用いて除染実験を行うための条件を決定した. 温度313Kにおいて,60cm^3の耐圧容器に0.29,0.62,1.05wt%のPFOAとH_2Oを投入し,SC-CO_2により加圧することで,3成分が混和し均一な1相となる圧力を測定し,相平衡図を作成した.323Kにおいても同様に相平衡図を作成した結果,ある界面活性剤濃度のときに3成分が1相となる点は,溶媒であるSC-CO_2の密度によって決まることが明らかになり,他の温度における1相となる圧力の推測が可能であることがわかった. 超臨界流体による模擬試料からのFe_3O_4の分離実験 相平衡測定より得られた1相となる条件において,Fe_3O_4の除染実験を行った.除染対象物質としては,Black shotを用いた.Black shotは直径2-3mmの鉄球の表面がFe_3O_4で覆われた市販品でありFe_3O_4の付着割合は1.83wt%であった. 温度323Kにおいて,SC-CO_2,PFOA混合流体による除染では,Fe_3O_4の除去率が1.3%であったのに対し,SC-CO_2,PFOA,H_2O混合流体を用いた除染では14.4%となり,微小なサイズで分散したH_2Oの効果を確認した. また同条件において超音波を印加することで,Fe_3O_4の除去率は28.2%と増加し,Fe_3O_4の除去に対する超音波印加の有効性を確認した.
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