2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760694
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Research Institution | Institute of Research and Innovation |
Principal Investigator |
石川 敬司 (財)産業創造研究所, 柏研究所化学研究部, 研究員 (50392733)
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Keywords | 水素吸着 / 水素吸蔵 / メソポーラス材料 |
Research Abstract |
平成17年度の研究実績として、まずメソポーラスシリカ材料として1次元ヘキサゴナル構造を持つMCM-41に加えて3次元細孔を持つMCM-48の合成を行い、細孔径、細孔構造のキャラクタリゼーションを行うためにX線回折、比表面積測定、電子顕微鏡での分析を行った。分析結果より、ナノスケールの細孔を持ち、高い比表面積を示すシリカ材料が得られていることが確かめられた。得られた材料について、引き続きLiClのアルコール溶液への浸漬、熱処理行った。処理条件を変化させることで担持量を変化させることにより、異なったLi担持量のメソポーラスシリカ材料が得られている。担持したLiの状態については、当初の予定通り18年度にESR(電子スピン共鳴)測定、NMR(核磁気共鳴)測定によって、シリカ骨格及びLiとシリカの結合状態を観測し、キャラクタリゼーションを行うことにしたい。 得られた試料の水素吸着量測定について、まだ結果を得られるに至ってはいないが、水素吸着量を比較的簡単に測定することができる水素吸着量測定装置を新たに設置し、18年度早々から測定を開始できるように準備を整えた。今後水素吸着量の測定を行い、水素吸着量に対するLi担持条件の最適化を行って、メソポーラスシリカの構造とLi担持量、水素吸着量の関係を明らかにしたいと考えている。また、水素吸着状態でESR、NMR等のキャラクタリゼーションを行い、水素がシリカに担持されたLi表面にどのような状態で吸着しているのかを考察したい。
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