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2006 Fiscal Year Annual Research Report

ショウジョウバエにおけるポリコーム群及びトリソラックス群の核内動態の解析

Research Project

Project/Area Number 17770004
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

林 陽子 (高中 陽子)  京都大学, 医学研究科, 科学技術振興助手 (50397551)

Keywords発現制御 / 細胞・組織 / 遺伝子 / 生体分子 / 核
Research Abstract

ポリコーム群およびトリソラックス群はショウジョウバエのホメオティック変異の研究から発見され、現在では、発生、形態形成、細胞増殖、エピジェネティック制御など幅広い生命現象に関わっていることが示されつつある。ポリコーム群は不活性クロマチン状態の維持に関わるヒストン修飾、トリソラックス群は遺伝子の活性化に関わるヒストン修飾という役割をもち、互いに拮抗することによって遺伝子の発現が制御されている。当初、本研究では、ショウジョウバエの胚および羽の発生過程におけるポリコーム因子の、FRAP解析を用いた核内動態についての解析を主な目的に掲げたが、同様の実験がArndt-Jovinらによって報告された。そこで、ポリコーム群およびトリソラックス群によって調節されるヒストンにおける修飾状態と、ゲノム領域についての関係に焦点を絞り研究を進めた。具体的には、発現が活性化される遺伝子または不活性化される遺伝子領域のヒストン修飾の関係を明らかにするために、クロマチン免疫沈降法(ChIP)を用いた解析を行った。これまでの報告ではヒストンH3のリジン4番目メチル化は一括りに転写活性を示す指標とされたが、本研究によって、メチル化の修飾の数(モノ・ジ・トリ)によって、結合する遺伝子領域の傾向が少しずつ異なることが示唆された。同様にアセチル化でも、プロモーター領域に結合する修飾と、活性化している遺伝子領域全体に渡って結合する修飾があることがわかった。また、ヘテロクロマチンの指標であるヒストンH3リジン9番目のメチル化は、不活性化修飾に特異的に結合することを確認した。これらの結果をまとめた論文は現在、投稿準備中である。また、クロマチン免疫沈降の技術を踏まえ、さらにヒストンの修飾をゲノムレベルで明らかにするために、タイリングアレイによる解析を行っている。複数の抗体で良好な結果を得ており、こちらも論文投稿に向けて準備中である。今後、ChIP-タイリングアレイを用いるヒストン修飾とポリコーム群・トリソラックス群との関係、及びその発生・分化に伴うダイナミクスを明らかにしたいと考えている。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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