2006 Fiscal Year Annual Research Report
植物細胞における分泌系膜タンパク質SCAMPの局在と機能解析
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17770056
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
豊岡 公徳 独立行政法人理化学研究所, 細胞機能研究チーム, 研究員 (10360596)
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Keywords | SCAMP / 小胞輸送 / タバコ培養細胞 / 細胞分裂 / ゴルジ体 |
Research Abstract |
SCAMP (Secretory Carrier Membrane Protein)は、脊椎動物の神経細胞で見出され、4回膜貫通領域と細胞内輸送に関わる様々な配列を持つ膜タンパク質である。我々は、植物細胞におけるSCAMPの局在およびその機能に興味を持ち、タバコ培養細胞BY-2株を用いて、詳細に解析を行った。共焦点レーザー顕微鏡解析の結果、SCAMPは細胞膜と細胞内に多数のドット状の構造体として存在した。膜系オルガネラマーカータンパク質、蛍光色素、輸送阻害剤を用いてSCAMPの局在を検討した結果、そのドット状の構造体は、トランスゴルジネットワーク(TGN)以降のオルガネラであるが、多胞体/液胞前区画(MVB/PVC)ではないことがわかった。さらに、高圧凍結技法により作製したBY-2株の免疫電顕を行った結果、SCAMPはTGNおよび細胞膜、そして、小胞のクラスター構造体に局在を示した。タンニン酸染色による微細構造観察、4次元-共焦点レーザー顕微鏡解析、全反射レーザー顕微鏡解析の結果、このクラスターは、TGNとは異なりゴルジ体と独立して存在することから、我々はSVC (SCAMP-containing vesicle cluster)と命名した。さらに、SVCが細胞膜および細胞板と融合する像を得た。以上の結果から、SCAMPはTGN, SVC,細胞膜に局在し、SVCはゴルジ以降の分泌に関与する新規オルガネラであることがわかった。これらの成果は、国内学会および国際学会で発表し、論文にまとめ国際雑誌へ投稿中である。
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Research Products
(3 results)