2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17770083
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関根 俊一 東京大学, 大学院理学系研究科, 講師 (50321774)
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Keywords | 転写 / RNAポリメラーゼ / 転写終結 / X線結晶構造解析 / 立体構造 / Rho |
Research Abstract |
高度好熱菌の菌体からRNAポリメラーゼ(コア酵素およびホロ酵素)を単離し、高純度に精製した。転写休止ないし終結に関与する高度好熱菌の転写因子(NusA、NusGおよびRho)について、大腸菌内での大量発現系を構築し、高純度のサンプルとして精製する方法を確立した。これらの精製タンパク質と高度好熱菌から調製したRNAポリメラーゼを組み合わせたin vitroの転写終結アッセイ系を確立した。 転写終結因子Rhoについて、単独およびNusGとの複合体の結晶化に成功した。大型放射光施設SPring-8を用いて2.8Åのデータセットの収集に成功した。大腸菌Rhoの構造を検索モデルにした分子置換法での位相決定を試みたが、解は得られなかった。高度好熱菌のRhoは既知構造とは異なるコンフォメーションをとっていると考えられる。現在MAD法での位相決定を行うために、セレノメチオニン置換体タンパク質の結晶化を行っている。 RNAポリメラーゼによる転写の終結ないし休止を引き起こすRNAを結合した複合体(転写終結ないし休止複合体)を再構成するための核酸(RNAおよびDNA)の配列のデザインを行い、複合体のin vitro再構成に成功した。ゲルシフトアッセイ等により、再構成した複合体が生物学的に意味のある複合体に相当することを示した。これらの複合体の結晶化に着手し、再現性よく単結晶を得ることに成功している。特に休止複合体については、シンクロトロン放射光をもちいて測定したところ、4Åを超える分解能の回折が得られた。構造解明にはいま少し時間を要するが、核酸配列の最適化と結晶化条件の改良により、より高質のデータを取得し、高分解能の構造解明ができると期待できる。
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