2005 Fiscal Year Annual Research Report
β-カテニンの分解制御を行うAxin-Dvl複合体の構造解析
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17770093
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
柴田 直樹 兵庫県立大学, 大学院生命理学研究科, 助教授 (30295753)
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Keywords | Axin / Dishevelled / 結晶化 / X線結晶構造解析法 |
Research Abstract |
AxinとDishevelled(Dvl)はそれぞれ、体節形成、体軸形成、細胞の分化・分裂などを制御するWntシグナル伝達系の正、及び負の因子として機能している。これら2つのタンパク質は複合体を形成することが知られているが、X線結晶構造解析法による複合体の立体構造解析を目指して、複合体を形成する各タンパク質の発現系の改良と試料の調製、そしてその結晶化を主として行った。これまで保有していたAxin及びDvlの発現系を元に、Dvl結合領域を含むMBP-Axin(508-832)とAxin結合領域を含むGST-Dvl(1-340)の大腸菌を利用した大量発現系を構築した。MBP-Axin(508-832)については、発現量は十分であり、簡単な精製法で結晶化スクリーニングを行うに十分な量を確保できることがわかった。一方、GST-Dvl(1-340)については発現していることが確認されていたが、その量はMBP-Axin(508-832)に比べて顕著に少なかった。しかしながら、培養のスケールを大きくすることで、結晶化スクリーニングを行うに十分量を確保できると思われる。また、プルダウン実験により、MBP-Axin(508-832)とGST-Dvl(1-340)がin vitroで複合体を形成していることが確認された。得られた試料を用いて初期的な結晶化スクリーニングを試みたが現在までに結晶は確認されていない。
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