2005 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞樹状突起におけるmRNA輸送複合体の分子構成と機能解析
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17770172
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
椎名 伸之 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 助手 (30332175)
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Keywords | RNG105 / G3BP / gephyrin / RNA gralnule / PSD95 / シナプス / 翻訳 / RNA結合タンパク質 |
Research Abstract |
(1)RNG105結合タンパク質の検索 RNG105結合タンパク質としてG3BPを同定した。G3BPはRNPA結合タンパク質であることが報告されているが,これがin vitroでRNG105とヘテロダイマーを形成し,RNG105のRNA結合特異性を制御していることを見いだした。また,in vivoでRNA granuleに共局在することも見いだした。また,RNG105が抑制性後シナプスタンパク質gephyrinと結合し,抑制性後シナプスに高頻度に局在することを見いだした。この局在は,興奮性後シナプスタンパク質PSD95との共局在より顕著に高かった。この結果は,RNG105の機能が,興奮性後シナプスよりもむしろ抑制性シナプスに関連していることを示唆する。 (2)RNG105タンパク質のドメイン解析 RNG105の各種ドメイン欠失変異体を作成し,RNG105のmRNA結合および翻訳抑制活性に必要なドメインを同定した。mRNA結合活性については,N末端のcoiled-coilドメインがメジャーな結合ドメインで,C末端のRGG boxがマイナーな結合ドメインであることがわかった。また,翻訳抑制活性に関しては,in vitroおよびin vivoのどちらのアッセイにおいても,N末端のcoiled-coilドメインが必要であり,C末端のRGG boxは必要ではなかった。N末端のcoiled-coilドメインは,塩基性アミノ酸に富んだ領域であることを見いだした。これまで報告されているRNA結合モチーフはほとんどが塩基性アミノ酸に富んだ配列であり,RNG105も,塩基性アミノ酸のプラス電荷が核酸との相互作用に重要であると考えられた。
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Research Products
(2 results)