2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17770179
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Research Institution | Mitsubishi Kagaku Institute of Life Sciences |
Principal Investigator |
十津川 剛 株式会社三菱化学生命科学研究所, 研究部門, 研究員 (90399684)
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Keywords | オルガネラ / 小胞体 / 形態形成 / 細胞骨格 |
Research Abstract |
小胞体は、分泌タンパク質や膜タンパク質などを合成し、その立体構造を整えるオルガネラであり、細胞が正常に機能するための必須な機能を担っている。しかしながら、小胞体が生命機能に必須なオルガネラにも関わらず、その形成機構の詳細は未だ明らかになっていない。小胞体の様々な機能を考察する上で、小胞体形成機構を明らかにする事は、大変重要な知見を与えるものと考えられる。そこで、本研究では小胞体の形成機構を解明する事を目的とし、小胞体の細胞内動態の解析、および、小胞体の形成機構における分子機構の詳細を検討している。今年度は、小胞体の細胞内動態の解析をおこなうために、まずGFP標識HSP47を用いた小胞体特異的に蛍光をもつ細胞株の確立をおこなった。これを用いて現在、小胞体の細胞内動態の詳細を検討している。また、小胞体形成機構の分子機構を明らかにするため、小胞体形成における必須タンパク質であるVCIP135の分子機構の検討をおこなった。その結果、VCIP135結合タンパク質としてp87を同定し、このp87は細胞骨格の一つであるチューブリンと結合能を示すことを明らかにした。この結果は、小胞体形成において微小管の関与が考えられるものであり、現在これらのタンパク質による小胞体形成の分子機構の詳細の検討をおこなっている。また、p87はVCIP135の脱ユビキチン化活性を活性化することを見出した。小胞体形成におけるVCIP135の脱ユビキチン化活性の関与も合わせて検討している。
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