2005 Fiscal Year Annual Research Report
ES細胞の生殖系列伝播能とインプリント遺伝子のかかわり
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17770182
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
堀居 拓郎 群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (00361387)
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Keywords | インプリンティング / メチル化 / ES細胞 / キメラ / 単為発生 / 雄核発生 |
Research Abstract |
研究を開始するにあたり、解析に必要なES細胞を準備した。ES細胞のインプリント遺伝子のDMRs(Differentially methylated regions)のメチル化の状態や変化を調べるために、正常胚に加え、単為発生胚や雄核発生胚についても作製、樹立を行った。単為発生胚はSr2+により活性化を行い作製した。 雄核発生胚はマイクロマニピュレーターを用いて、前核置換を行い作製した。その結果、ES細胞は正常胚由来3ライン、雌核発生胚由来3ライン、雄核発生胚由来1ラインを樹立することができた。 これらのES細胞のうち継代の初期のもの(継代数2-3)と中期のもの(継代数10前後)および後期(継代数30)を調整し、インプリント遺伝子のメチル化状態を調べるためにDNAを抽出している。 単為発生胚由来ES細胞については、キメラマウスを作製し、生殖細胞におけるインプリント遺伝子のDMRsのメチル化状態について調べた。そうしたところ生殖細胞では正常にインプリント遺伝子が消去されているが(Horii et al., 2005)、体細胞では単為発生胚のメチル化状態を維持していることが明らかとなった(第28回日本分子生物学会年会、福岡、2005年12月)。 次年度は単為発生胚由来ES細胞以外のES細胞についても、ES細胞の継代による変化およびキメラマウス体内でのインプリント遺伝子のメチル化状態について解析を行う予定である。
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