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2005 Fiscal Year Annual Research Report

エピジェネティクス変換を介した核内受容体による神経幹細胞の分化制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 17770194
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

波平 昌一  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (60379534)

Keywords核内受容体 / 神経幹細胞 / レチノイン酸 / アストロサイト
Research Abstract

本研究課題は、核内受容体による神経幹細胞の分化系譜制御機構の解明を目的としている。本年度は、神経幹細胞分化への関与が指摘されているレチノイン酸(RA)受容体に注目した。
まず、神経幹細胞を含む胎生14.5日目の神経上皮細胞の培養系し、RA及びアストロサイト分化誘導が知られているIL-6ファミリーに属するサイトカインLIFを培養液に添加した。その結果、RAとLIFを同時に添加した群においてアストロサイト特異的蛋白質GFAPの陽性細胞数の劇的な増加が観察された。このことから、LIFとRAは相乗的にアストロサイト分化に関与することが示唆された。さらにGFAPプロモーターをレポーターとして神経上皮細胞を用いてルシフェラーゼアッセイを行い、RAの効果を調べたところ、LIF単独刺激に比べ、RAとLIFと供刺激のルシフェラーッゼ活性が大きく増加した。このことからRAとLIFはGFAPの転写を相乗的に促進することが明らかになった。加えて、RA受容体が結合すると予想されるレチノイン酸応答配列DROがGFAPプロモーター上に存在し、RAがその領域に結合するレチノイン酸受容体を介してGFAP転写活性化に関与していることを示した。さらに、STAT3のGFAPプロモーター結合能への影響をSTAT3抗体を用いたクロマチン免疫沈降法により観察した。その結果、LIF単独刺激群と比較して、RAとLIFの共刺激群がより多くのSTAT3のGFAPプロモーターへの結合が観察された。このことは、RAがGFAPプロモーター上へのSTAT3の結合に関与していることをしめしている。以上の結果から、RAはレチノイン酸受容体を介して胎生期神経幹細胞のアストロサイト分化の促進に関与することが示された。この成果は本年度の第28回日本分子生物学会年会でポスター発表として報告した。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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