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2006 Fiscal Year Annual Research Report

カタユウレイボヤのオキシトシン/バソプレシン様ペプチドの探索とその分子進化の解析

Research Project

Project/Area Number 17770208
Research InstitutionSuntory Institute for Bioorganic Research

Principal Investigator

川田 剛士  (財)サントリー生物有機科学研究所, 研究員 (90300821)

Keywords進化 / 神経科学 / 生体分子
Research Abstract

カタユウレイボヤからのオキシトシン/バソプレシン様ペプチドの探索
バソプレシン抗体を用いたアフィニティーカラムを作成し、カタユウレイボヤのオキシトシン/バソプレシン様ペプチド探索を行った。カタユウレイボヤの神経節からペプチド画分を抽出し、それらを抗体アフィニティーカラムと相互作用させて、カラムに結合するものを探索したが、オキシトシン/バソプレシン様ペプチドと推察できるものは存在しなかった。
哺乳類のオキシトシン/バソプレシンをコードしている前駆体には、ニューロフィジンというタンパク質もコードされている。この前駆体構造パターンは無脊椎動物であるシマミミズのオキシトシン/バソプレシン様ペプチドの前駆体でも共通であり、進化的に保存性が高い。このニューロフィジン領域の配列を参考に、カタユウレイボヤのゲノムデータベース/ESTデータベースに対して検索をかけたが、オキシトシン/バソプレシン様ペプチド前駆体と推察されるものは同定できなかった。以上の結果から、カタユウレイボヤではオキシトシン/バソプレシン様ペプチドが元来存在していない可能性が考えられる。
最近、ナメクジウオという頭索類(カタユウレイボヤは尾索類でどちらも脊索動物)でデータベースの構築が進展しているが、それを用いた検索ではオキシトシン/バソプレシン様ペプチドをコードする遺伝子がナメクジウオで確認されているらしい。最近の進化モデルでは脊椎動物の直系の祖先生物は頭索類であり、尾索類はやや傍系に位置するというものがある。すなわち頭索類から脊椎動物への進化する過程においてオキシトシン/バソプレシン様ペプチドは保存されているが、傍系である尾索類では、尾索類として進化する段階でオキシトシン/バソプレシン様ペプチドが消失していまい、オキシトシン/バソプレシン受容体と相同性の高い受容体だけが痕跡として残存しているのではないかと考えられる。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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