2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17780008
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
土井 一行 九州大学, 大学院農学研究院, 助手 (80315134)
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Keywords | イネ / 芒 / マップベースクローニング / 遺伝子変異 / 多様性 |
Research Abstract |
本研究は,野生イネに由来する芒遺伝子を単離し,その塩基配列多様性と表現型を関連づける解析(アソシエーション解析)を行うものである.本年度は,(1)芒遺伝子のクローニングと,(2)栽培イネにおける芒遺伝子変異の調査を行った. (1)では,野生イネ(O.meridionalis)に由来する芒遺伝子であるAwnness 7(An7)およびAn8遺伝子のマップベースクローニングのための高精度連鎖解析を行った.前年度までに,それぞれの遺伝子の大規模分離集団を育成し,標的遺伝子周辺で組換えが起こっている個体を選抜していたため,本年度は後代検定を行った.現在,DNAマーカーを作成し,両遺伝子の存在する領域を絞り込んでいる.しかしながら,O.meridionalisから増幅が困難な領域が存在するため,通常よりも時間を要している状況である. (2)では,栽培イネの芒遺伝子変異の調査のための集団を作成した.本年度は約100系統の栽培イネを無芒の系統である台中65号と交配した.また,An8の候補ゲノム領域に関して,塩基配列の多様性解析を開始した.現在,プライマーを設計して配列解析を試みている.特に,このAn8遺伝子に関しては,インド型品種DV85は有芒対立遺伝子を,同じくインド型品種のARC10313は無芒対立遺伝子を有していることがわかっている.そのため,この両品種の塩基配列の比較がAn8同定の足がかりになるとみて,重点的に解析を行っている.
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