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2006 Fiscal Year Annual Research Report

二酸化炭素固定と余剰硫黄の有効利用を目指した鉄硫黄酸化細菌のエネルギー代謝解析

Research Project

Project/Area Number 17780061
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

金尾 忠芳  岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 助手 (40379813)

Keywords硫黄のエネルギー代謝 / 鉄硫黄酸化細菌 / Acidithiobacillus ferrooxidans / tetrathionate hydrolase / 新規酵素
Research Abstract

本研究は、鉄硫黄酸化細菌Acidithiobacillus ferrooxidans 23270株をモデル微生物として、硫黄化合物のエネルギー代謝を解明することにより、石油の脱硫余剰硫黄を利用した炭酸固定などへの応用を最終目標として行われた。これまでにA.ferrooxidansはテトラチオン酸を基質に良好に生育することを明らかにし、テトラチオン酸を代謝するテトラチオン酸ハイドロラーゼ(4THase)を精製した。
18年度は、本酵素の詳細な性質検討に取り組んだ。本酵素の反応最適pHは3.0、氷上60分間pH1.0においても95%以上の残存活性を示し、酸に対し極めて安定であることを明らかにした。反応生成物のHPLC分析より、本酵素は1分子のテトラチオン酸を加水分解して、1分子のチオ硫酸、元素硫黄、硫酸を生成することが分かった。本酵素のN-末端アミノ酸配列より同定したORFは1500bp,499AAをコードしており、N-末端より32アミノ酸は、配列からSec型のシグナルペプチドと推定された。このORFの大腸菌での発現を試みたが、組み換えタンパク質は不溶化して活性は検出できなかった。しかし、この抗体を用いてWestern blot解析を行った結果、このORFが4THase遺伝子であることを、分子量とN-末端アミノ酸配列だけでなく免疫学的にも証明した。4THase遺伝子の同定は世界で最初の研究であり、同時にデータベース上に類似したorthologueが存在しない本菌独自の新規な遺伝子の機能を同定した最初の研究にもなった。二価鉄、元素硫黄、テトラチオン酸と異なるエネルギー源で生育した本菌のWestern blot解析は、本酵素が硫黄化合物で生育した場合においてのみ発現する、本菌の硫黄のエネルギー代謝に深く関与していることを強く示唆した。
なお、本研究内容に関する論文は現在投稿中である。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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