2005 Fiscal Year Annual Research Report
発現にrpoZを必要とする放線菌の形態分化と二次代謝に関与する遺伝子群の解析
Project/Area Number |
17780062
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
春日 和 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助手 (40315594)
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Keywords | rpoZ / 放線菌 / 形態分化 / 抗生物質生産 |
Research Abstract |
本課題ではStreptomyces属放線菌の形態分化や物質生産におけるRNA polymeraseのωサブユニットとその遺伝子rpoZの役割を解明することを目的とした。 1.S. coelicolorの気菌糸形成・ACT生産に関与するrpoZ依存性遺伝子の単離と解析: 昨年度までにS. coelicolorのrpoZ破壊株Z50を宿主とし、気菌糸形成やACT生産を回復したクローンを多数単離した。そこで複数クローンで重複した転写制御因子の遺伝子群、ramR、afsR、actII-orf4(既知遺伝子)、SCO5405、SCO4385、SCO4118、SCO7361、SCO1262(機能未知遺伝子)に着目した。 1-(1)遺伝子発現のrpoZ依存性の確認:野生株M145とZ50からRNAを抽出しRT-PCRにより遺伝子の発現量の差を検討した。ramRはrpoZ変異により顕著に発現量が減少し、Z50の気菌糸欠損型との相関が示された。この他、afsR、SCO4385、SCO5405の発現量が減少し、多くの遺伝子の発現へのrpoZ欠損の影響が示された。 1-(2)遺伝子機能の解析:上記の各遺伝子を放線菌用プラスミドpSK1181のermEプロモーター下流に組込み、Z50で強制発現させたところ、SCO4118、SCO5405でACT生産を回復させる効果が認められた。現在、遺伝子破壊の準備を進めるとともに、各遺伝子の機能について検討している。 2.Streptomyces avermitilisの形態分化および物質生産に関するrpoZの影響: 相同組換えを利用してStreptomyces avermitilisのrpoZ破壊株を作製するため、rpoZの上流および下流領域をクローン化し、rpoZ破壊用プラスミドを作製した。現在、破壊株を作製中である。
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