2005 Fiscal Year Annual Research Report
放線菌由来インドロカルバゾール生合成研究及び新規物質創製への展開
Project/Area Number |
17780063
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
尾仲 宏康 富山県立大学, 工学部, 助手 (80315829)
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Keywords | staurosporine / rebeccamycin / Streptomyces / 二次代謝産物 / 生合成 / 遺伝子 / 放線菌 / インドロカルバゾール |
Research Abstract |
Streptomyces sp. TP-A0274由来スタウロスポリン生合成に関与するChromopyrrolic acid synthase、StaDの解析 スタウロスポリン(STA)などのインドロカルバゾール骨格を有する化合物はこれまでの研究で、その全ての化合物生合成においてクロモピロリン酸が中間体であることが明らかになっている。また、クロモピロリン酸が生合成の中間体として利用されている例はインドロカルバゾール化合物群以外に報告されていない。クロモピロリン酸生合成に関与すると推定されるStaDは推定分子量が12万の巨大蛋白であり、StaDにはVioB、RebDと類縁する蛋白質が存在するが、いずれについても詳細な解析例はなく、また、StaDのアミノ酸配列から既知の蛋白モチーフとの類似性も明らかになっていないため、その反応機構の詳細は全く明らかになっていない。そこで、StaDについて、発現蛋白質の解析を行い機能推定を行った。 大腸菌を宿主としてC末端にHis×6タグを連結したStaDをGroES-ELシャペロンと共発現し、可溶性蛋白質を得た。インドールピルビン酸(IPA)とNH4Clを基質として精製StaDを添加し反応を行ったところクロモピロリン酸が産生した。StaDなしの反応でも極少量のCAが検出されたことから、StaDは自然反応の促進を担うような新規な機能を有することが示唆された。IPAに対するKmを測定したところ235μMであった。ゲル濾過法により推定分子量約480kDaであることが示され、四量体の巨大な構造を有することが明らかになった。吸収スペクトル測定の結果、還元型StaDは420nmに強い吸収が存在した。これらのことからStaDは新規構造を有するヘム蛋白質であることが示唆された。
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