2005 Fiscal Year Annual Research Report
ガーナにおける伝統的な営農様式の解明と農業生産性向上の方途に関する研究
Project/Area Number |
17780176
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
中曽根 勝重 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助手 (10366411)
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Keywords | 農業経済学 / 営農様式 / 農業生産 / 国際協力 / アフリカ |
Research Abstract |
1.本研究は,西アフリカのガーナにおける農業開発問題を解明することを目的としており,研究の実施期間は3か年を予定している。本年度(平成17年)は第一に予備的調査として,(1)2年目以降の研究環境整備,(2)調査対象農村・農家の選定,(3)研究課題の妥当性の確認,を実施し,第二として調査対象選定にともなう,(1)調査対象農村の概要把握,(2)事例調査対象農家の基本情報について農村・農家における聞き取り調査を平成17年8月10日〜同年9月6日に実施した。なお予備調査(1)の研究環境整備に関しては,調査協力機関として,ガーナ北部州のサバンナ農業研究所およびクマシ州の作物研究所の2研究所から快諾を得ることができた。 2.調査結果は以下の通り。 (1)ガーナ北部での調査は,研究代表者のこれまでの研究と深く関わりがあるため,当該地域同の営農様式の変化を分析する目的も含めてこれまでの調査対象としてきた2か村で実施した。サンプル数は各村の5農家40名の農民を対象とし,家族・農民・圃場・作物の4段階に分けて実施した。その結果,5年前と比較するとA村では,(1)土地の細分化,(2)出稼ぎ農業の実施,がみられ,B村では(1)土地細分化の未進行,(2)営農様式の未変化,がみられた。両村の距離はわずか10数kmしか離れていないにもかかわらず,このように全く正反対の変化が現れているが,その要因は,(1)貨幣経済の浸透具合,(2)人口増加率の多少,(3)気象条件および土壌条件の変化,などである。 (2)一方,ガーナ南部の調査は研究代表者の初めての試みであるため,調査協力機関との協議により2か村の選定を行った。本調査は平成18年に実施予定である。
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