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2006 Fiscal Year Annual Research Report

乾田化地域における不耕起・冬季湛水田の土壌および透水・排水特性

Research Project

Project/Area Number 17780182
Research InstitutionIbaraki University

Principal Investigator

牧山 正男  茨城大学, 農学部, 講師 (20302333)

Keywords冬季湛水 / 不耕起栽培 / 水田 / 用水量 / 土壌特性 / 透水・排水特性
Research Abstract

水田整備および水田経営の観点における表記農法の導入条件について,1)用水量,2)土層特性,3)経営条件,の3つの観点から検討することを目的とする.なお、平成18年度は,昨年に続いて茨城県河内町の事例をもとに,主に土層断面の調査と,特に表層付近の土壌有機物の年間変動について調査した.
結果を以下に示す.
(1)土壌断面調査
表面から6cmまでのI層は壁状構造が見られ,ベタベタな閑職だった.14cmまでのII層は,酸化鉄による赤色が強く,塊状構造で,膜状斑が見られた.これらは本来は同じ質の作土であるはずが,2005年春に行われた浅い代かきによって分けられたのだと考えられる.
23cmまでのIII層は,酸化鉄の赤色が弱くなり,雲状斑が多くなった.元来は耕盤に相当する層だが,亀裂や根成孔隙による透水性の低下が確認された.
45cmまでのIV層は,酸化鉄の赤色が更に弱くなり,グライ層が見られ始めた.管状斑が見られ,また還元時に見られるマンガン斑が少し見られた.70cmまでのV層はグライ層のみになり,管状斑と糸状斑,またマンガン斑が多く見られた.70cm以深のVI層では,グライの色が濃くなった.なお,実測している地下水位によれば,夏は15cmより下がらず,冬は通常40cmくらいまで下がり,さらに乾燥が長く続くと60cmくらいまで下がる.したがってIV層以深は地下水位変動の影響を受けていたと考えられる.
(2)土壌有機物
強熱減量で比較したところ,慣行田では表面0cmから5cm全ての値が8%前後で推移していたのに対し,不耕起・冬期湛水田の表層は,田植え時にはさほど変わらないものの,6月から9%を超え,収穫後も11〜12%と高い値を示し続けた.この不耕起・冬期湛水田では無農薬・有機栽培が行われており,それが影響して藻類が大量に発生している.表層での土壌有機物量の増加にはそれが影響していると考えられる.

  • Research Products

    (3 results)

All 2006

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] 不耕起・冬期湛水栽培の技術の系譜と今後への展望2006

    • Author(s)
      牧山正男, 塚本尊之
    • Journal Title

      農業土木学会誌 74・8

      Pages: 23-26

  • [Journal Article] 不耕起・冬期湛水田の漏水量-利根川下流域の不耕起・冬期湛水田の事例(1)-2006

    • Author(s)
      牧山正男, 塚本尊之
    • Journal Title

      平成18年度農業土木学会講演要旨集 平成18年度

      Pages: 784-785

  • [Journal Article] 不耕起・冬期湛水田における土壌有機物量-利根川下流域の不耕起・冬期湛水田の事例(2)-2006

    • Author(s)
      塚本尊之, 牧山正男, 多田敦
    • Journal Title

      平成18年度農業土木学会講演要旨集 平成18年度

      Pages: 786-787

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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