2005 Fiscal Year Annual Research Report
ジオコンピュテーションによる地域資源管理のための土地利用計画策定支援モデルの開発
Project/Area Number |
17780184
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西前 出 京都大学, 地球環境学堂, 助手 (80346098)
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Keywords | ジオコンピュテーション / 土地利用計画 / 地域資源管理 / 土地利用モデル / 地理情報システム |
Research Abstract |
本研究では、ジオコンピュテーション(GeoComputation、以下GC)という新しい概念を導入しており、複雑なシステムやプロセスをモデル化するときの統合成分としてGISを用いることでその威力を発揮し,重要な問題を提示し解決することが可能となるものである。GCは比較的広い分野であるが、本研究では、空間的に分布する土地利用の経年的変化を分析する数学モデルを構築し、その中で発生する空間的な諸問題を解決する方法論を開発することとして位置づけした。このような研究の目的の元、様々な空間相互作用モデルとGISの可視化技術を高度に応用・連携して地域空間情報を解析し,計画策定を支援するためのモデルを構築するために、研究計画の初年度にあたって必要不可欠なデータ整備、およびその基盤を整える作業に従事した。 研究対象地域は,循環系を意識した地域単位として石狩川流域および淀川流域における中小流域をそれぞれ1箇所ずつ選定した。前者は比較的浅い開拓の歴史を持ち国内では比較的稀な大規模農業を展開しており,これと似た背景を持つ欧米で開発応用された空間モデルを試験的に適用するのに適した対象地域であるとの想定により選定した。後者はこれまで申請者の研究蓄積のある淀川流域の中の小流域とする。前者のモデル適用の結果を修正・応用し,後者の地域で新たなモデル開発を試みるためのデータ整備を行った。 広域な地域を対象とするため既存の地域空間情報を主に収集したが,データが未整備,あるいは分析の精度に耐えない解像度のデータのみが整備されている地域においては、今後はリモートセンシングデータと現地調査を合わせて行い補足する。また,都市計画図,2万5千分の1地形図等の紙地図からの入力も大型スキャナおよびデジタイザにてデジタル化を行い、1970年代から現在までの時系列データとして4次元GISデータベースの作成をおこなった。
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