2006 Fiscal Year Annual Research Report
光等位相面切断法による植物の3次元構造解析システムの開発
Project/Area Number |
17780199
|
Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
熊谷 正朗 東北学院大学, 工学部, 助教授 (70323045)
|
Keywords | 3次元計測 / 画像処理 / アクティブステレオ / ステレオビジョン / 距離画像 / 構造解析 / 植物 / オクルージョン |
Research Abstract |
本研究の目的は主に野菜などの農作物の収穫などを行うロボットのために、植物の3次元形状を計測できるシステムの開発である。従来のステレオビジョンによる計測では、植物の複雑形状の計測は特徴点のマッチングの問題により困難であり、レーザーレンジファインダを用いた3次元計測では距離分解能が問題となる。そこで位相情報をもった輝度変調光を対象に照射し、カメラで得た映像からピクセルごとの位相を抽出する手法を開発した。これを実際に植物に適用するための開発を行うと同時に、装置の高速化、軽量化などの実用化に向けた実装面の改良作業を行い、色や形状にとらわれない、植物の構造取得が可能な装置の開発を目指している。 前年度までの研究で原理や装置の改良を行い、三角測量型、ステレオ視型の3次元計測装置に特有のオクルージョン問題(測定に使用する線が見通せない影の部分では計測が行えない問題)を大幅に改善することに成功した。本年度はその成果を受けて、植物の構造の解析を行う部分を主たるテーマとして、また、実際に大量の計算を手軽に行うための演算装置の調査を副次的に行った。しかしながら、本年度に関しては、前年度に比較し、公表に値するような十分な研究成果が得られたとは言い難い。その最大の要因は研究開発時間の確保不足である。学部生や大学院生の指導、大学内の非学術業務に多くの時間を要し、当初申請の25%のエフォートを達するにはほど遠い状態であった。ここでの不足分は本課題の期間の終了する20年4月以降に継続して研究を進め、補う予定である。本来、実績に記すようなことではないが、自戒をこめて、報告申し上げる。
|