2005 Fiscal Year Annual Research Report
放牧利用可能な暖地型マメ科牧草種の選定と放牧利用法の検討
Project/Area Number |
17780201
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
飛佐 学 宮崎大学, 農学部, 助教授 (30332844)
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Keywords | 暖地型マメ科牧草 / 耐湿性 / 生産性 / 栄養価値 |
Research Abstract |
圃場条件下における暖地型マメ科牧草の生産性と栄養価値の検討 圃場条件下での数種暖地型マメ科牧草の生産性と栄養価値を検討するため,平地および中山間地における生育と消化率および粗タンパク質含有率の調査を行い,乾物収量,可消化乾物収量および粗タンパク質収量を算出した。10月下旬の調査においては,平地ではほふく型のサイラトロ(Si)が最も高い乾物収量,可消化乾物収量および粗タンパク質収量を示し,グリーンリーフデスモディウム(Gd)およびセントロ(Ce)はSiの約1/2の値を示した。8月下旬に刈取処理を行った区の再生草(2番草)についてもSiが高い乾物収量,可消化乾物収量および粗タンパク質収量を示し,1番草および2番草を合わせた合計乾物収量,合計可消化乾物収量および合計粗タンパク質収量についても高い値を示した。一方,10月下旬の中山間地圃場における乾物収量,可消化乾物収量および粗タンパク質収量はGdで高く,8月下旬刈取処理区の再生草(2番草)についてもGdが高い乾物収量,可消化乾物収量および粗タンパク質収量を示し,1番草および2番草を合わせた合計乾物収量,合計可消化乾物収量および合計粗タンパク質収量についても高い値を示した。以上の結果から,生育環境条件(気象,土壌など)により暖地型マメ科牧草の生産性および栄養価値は影響されることが示され,更なる検討が必要と思われた。 暖地型マメ科牧草の耐湿性 暖地型マメ科牧草の耐湿性の検討を行うため,ポット栽培湛水条件下での生育調査を行った。湛水処理開始直後は葉の黄化,落葉等がみられたが,湛水処理後日数の経過とともに成長の回復が認められ,処理開始40日目においてSi, Gd, Ceおよびスタイロ(クック)の個体乾物重は湛水処理を行っていない植物(対照区)と同程度の値となったが,長期的な過湿圃場条件下での生育反応はポット栽培条件下のものとは異なることも予想され,更なる検討が必要と思われた。
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