2006 Fiscal Year Annual Research Report
放牧利用可能な暖地型マメ科牧草種の選定と放牧利用法の検討
Project/Area Number |
17780201
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
飛佐 学 宮崎大学, 農学部, 助教授 (30332844)
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Keywords | 暖地型マメ科牧草 / 生産性 / 栄養収量 / 嗜好性 |
Research Abstract |
圃場条件下における暖地型マメ科牧草の刈取回数と生産性の検討 圃場条件下における数種暖地型マメ科牧草の生産性と栄養価値を検討するため,平地および中山間地において刈取回数2回および3回時における生育と消化率および粗タンパク質含有率の調査を行い,乾物収量,可消化乾物収量および粗タンパク質収量を算出した。前年播種し越冬した草種は平地でのグリーンリーフデスモディウム(Gd)のみであった。越年Gdの春の萌芽は前年に地中に入り込んだほふく茎および残株の基部からみられた。2回刈区と3回刈区の比較では,2回刈区で高い合計乾物収量,合計可消化乾物収量および合計粗タンパク質収量を示し,平地では越年Gdが最も高い合計乾物収量および合計粗タンパク質収量を示し,ほふく型のサイラトロ(Si)が最も高い合計可消化乾物収量を示した。中山間地においては,アメリカンジョイントベッチ(Aj)の3品種・系統(Aeschynomene americana cv.Glenn, CPI93556および、A. villosa CPI93621)が高い合計乾物収量,合計可消化乾物収量および合計粗タンパク質収量を示したが,平地における合計乾物収量,合計可消化乾物収量および合計粗タンパク質収量よりも低い値を示した。中山間地は平地よりも日照時間が短く,日平均気温および平均日射量も低いためであると思われた。 以上の結果から,生育環境条件(気象,土壌など)により暖地型マメ科牧草の生産性は影響されることが示され,更なる草種の選定,栽培方法の検討が必要と思われた。 暖地型マメ科牧草の家畜による嗜好性の検討 上記栽培草種生草について,黒毛和種繁殖雌牛を用いキャフェテリア法による嗜好性の検討を行った結果,Gdの採食量はAjと同程度かまたはやや低い値を示し,Ajはソルガム生草と同程度の採食量を示すことが明らかとなった。
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