2005 Fiscal Year Annual Research Report
摂食行動関連オーファン受容体に対する新規内在性リガンドの生理作用の検索
Project/Area Number |
17780219
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
井田 隆徳 久留米大学, 分子生命科学研究所, 研究員 (00381088)
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Keywords | ニューロメディンS / ニューロメディンU / オーファン受容体 / 摂食行動 / 概日リズム |
Research Abstract |
近年、内在性リガンドが不明なオーファン受容体に対する探索法が次々に開発され、新規の生理活性ペプチドの発見が相次いでいる。このような中で当研究グループは、視床下部に発現しているGタンパク共役型のオーファン受容体に対する新規生理活性ペプチドを発見し、ニューロメディンS(MMS)と命名した(EMBO J, 2004)。NMSの生理作用を検索するために、その遺伝子配列,ペプチド構造などを解析した結果、近年、重要な生理作用が明らかになりつつあるペプチド、ニューロメディンU(NMU)と一部アミノ酸配列が重複していること、また、NMUが作用する2つの受容体に同じように作用することがわかった。NMUは摂食抑制作用を有することから、NMSの摂食行動に対する作用をラットにおいて検討したところ、強力な摂食抑制作用を示し、その効果はNMUよりも強力であり、作用機序においても、NMUと一部、異なる経路を有している可能性が示された(Endocrinology, 2005)。この結果より、今回新たに発見された新規生理活性ペプチド、NMSは、近年、その生理機序の解明が重要視されている摂食調節機構の研究に置いて、新たなツールとなりうることが示された。現在、NMSの特異抗体を用いた実験、さらに、NMSノックアウトマウスの作出にも成功し、内在性のNMSが生体にどのような影響を与えているのかを解析中である。また、同族のペプチドと考えちれるNMUには摂食行動以外に、概日リズムの調節、免疫機構への関与などの生理作用が明らかになりつつあるので、NMSのそれら生理作用への関与、また、NMSとNMUの関連などを明らかにしていく予定である。
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Research Products
(2 results)