2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17780228
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
作道 章一 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10397672)
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Keywords | 感染症 / ウイルス / 獣医学 |
Research Abstract |
本研究では、プリオン増殖機構の核である正常型プリオン蛋白質(PrP^c)→異常型プリオン蛋白質(PrP^<sc>)の変換機構に関与するPrP^c側の要因を解明することを主要な目的とした。これまで、内在性PrP^cによる阻害効果が障壁となっており、プリオン増殖に必要なPrP^c領域の解析は進展していなかった。申請者らはごく最近、プリオン蛋白質(PrP)遺伝子欠損マウスから作製したPrP遺伝子欠損神経細胞株を用い、PrP^cの機能部位および機能活性を明らかにした。本研究の特色は、そのような技術的な改良を背景に、プリオン感染の必須因子であるPrP^cを標的とした解析に焦点を絞った。平成17年度はPrP遺伝子欠損マウス神経細胞株に欠損変異マウスPrP遺伝子を導入した細胞にマウススクレイピープリオンを感染させることで、プリオンの増殖に必要なPrP^c領域の同定をおこなった。また、継代を繰り返した後にプリオンが検出されるかで持続感染に必要なPrPc領域の同定もおこなった。オクタリピート領域(OR)もしくは疎水性領域(HR)欠損変異PrP遺伝子(Δ#1,Δ#2,Δ#3)発現細胞を作成した。マウススクレイピープリオンの検出は、ウエスタンブロッティングによるプロテイナーゼK抵抗性PrPの検出を行った。その結果、PrP再発現細胞では、プリオンの持続感染は成立せず、一過性のプリオン増殖が確認された。また、欠損変異PrP遺伝子を用いた解析の結果、一過性プリオン増殖に必要なPrP^c領域はORであることが示唆された。さらに、ハムスターPrP遺伝子をPrP遺伝子欠損神経細胞株へ導入した細胞株にハムスタースクレイピープリオンを感染させることで、異種PrP遺伝子の導入が種を超えたプリオンの増殖・持続感染を可能にするかをしらべるため、ハムスターPrP再発現PrP遺伝子欠損マウス神経細胞株を作成した。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Octapeptide repeat region and N-terminal half of hydrophobic region of prion protein(PrP) mediate PrP-dependent activation of superoxide dismutase.2006
Author(s)
Sakudo A, Lee DC, Nishimura T, Li S, Tsuji S, Nakamura T, Matsumoto Y, Saeki K, Itohara S, Ikuta K, Onodera T
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun 326・3
Pages: 600-606
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