2005 Fiscal Year Annual Research Report
シロイヌナズナのエコタイプを用いた植物の塩ストレス耐性に関わるQTL解析
Project/Area Number |
17780256
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
太治 輝昭 東京農業大学, 応用生物科学部, 助手 (60360583)
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Keywords | 塩ストレス / QTL / エコタイプ / 塩生植物 |
Research Abstract |
塩生植物Thellungiella halophilaはモデル植物A.thalianaの近似種でありながら顕著な耐塩性および耐凍性を示す。これまでの研究により、T.halophilaはストレス非存在下においてA.thalianaで知られている様々な非生物ストレスおよび生物ストレス誘導性遺伝子を高発現させていることが明らかとなった。T.halophilaは世界で6種のエコタイプが発見されており、それらの耐塩性を確認したところ、全て顕著な耐塩性を示すことが明らかとなった。そこで平成17年度は、T.halophilaの6つのエコタイプおよびA.thalianaを代表する2つのエコタイプをメタボローム解析することにより、耐塩性に関与する代謝産物を調べた。その結果、T.halophilaにおいて、A.thalianaに比べて(1)代謝産物レベルでの応答が小さいグループと(2)代謝産物レベルでの応答が劇的に変化する2つのグループに分類出来ることが明らかとなった。平成18年度ではその詳細な違いについて調べる予定である。 また、A.thalianaのエコタイプ、354種を塩ストレス耐性試験し、耐性が確認された5種についてQTLないし、原因遺伝子のマッピングを進めている。5種ともにマッピングを行うための簡便な条件設定を確立した。そのうち1種においては、ラフマッピングの結果、A.thalianaの5番染色体に非常に強いリンクを示すことが明らかとなった。平成18年度では、5種のラフマッピング、さらにはファインマッピングを進める。
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Research Products
(1 results)