2005 Fiscal Year Annual Research Report
RNA干渉とクロマチン修飾による遺伝子発現制御の解明と薬剤開発
Project/Area Number |
17790072
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐々木 貴史 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70306843)
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Keywords | RNA干渉 / ヒストン / メチル化 |
Research Abstract |
・ヒストン脱アセチル化及びヒストンH3K9メチル化に関与する遺伝子のcDNAクローニング ヒストンH3K9メチル化に関与する遺伝子としてSUV39H1,SUV39H2,CDH1のcDNAをヒト精巣cDNAライブラリーからPCR法を用いて増幅し断片として得た。この増幅断片を哺乳類細胞で発現可能なp3XFLAGベクターに組込み後、DNAシーケンスを確認後、それぞれの発現コンストラクトを構築した。この発現コンストラクトを用いてヒト培養細胞HEK293を形質転換し、細胞抽出液をSDS-PAGEで分離後、抗FLAGタグ抗体を用いたウェスタンブロッティング法を用いて検出した。その結果、それぞれ予想される分子量をもつタンパク質として検出することができた。また、SUV39H1及びSUV39H2に関しては、購入した抗SUV39H1抗体及び抗SUV39H2抗体でも発現を確認した。 ・共免疫沈降法によるArgonaute遺伝子ファミリータンパク質との相互作用解析 構築した発現コンストラクトと、His-Argonaute遺伝子ファミリータンパク質発現コンストラクトを用いた共免疫沈殿法を行い、これらのタンパク質の相互作用の有無を検討した。これらの2つの発現コンストラクトを用いてHEK293細胞の形質転換を行いタンパク質を共発現させ、その細胞抽出液を用いて共免疫沈殿法を行った。その結果、Argonauteファミリータンパク質とSUV39H1及びSUV39H2は、相互作用が見られたが、CDH1とは相互作用が見られなかった。以上の結果から、Argonauteファミリータンパク質とヒストンメチル化因子間に相互作用が見られたことから、Argonauteファミリータンパク質は哺乳類細胞でもヒストンメチル化に関与している可能性が示唆された。
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