2005 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質-蛋白質相互作用阻害剤の探索を指向した新規化合物評価システムの開発
Project/Area Number |
17790091
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大石 真也 京都大学, 薬学研究科, 助手 (80381739)
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Keywords | 蛋白質-蛋白質相互作用 / スクリーニング / シグナル伝達 / 抗がん剤 / キナーゼ / 抗HIV剤 / ペプチド |
Research Abstract |
1 結合親和性をもとにしたスクリーニングに用いるタグ化蛋白質の調製を行った。大腸菌および昆虫細胞の発現系において、蛋白質の発現と同時にbiotin ligaseによるin vivoでのビオチン標識が可能なAvitagを含む蛋白質調製のための発現ベクターの構築、および、これを用いた発現を行うことにより、PI3K・Aktをはじめとする6種類の標的分子のN末端ビオチン標識蛋白質の調製を行った。 2 結合親和性の定量的評価への応用について検討するために、表面プラズモン共鳴検出装置(Biacore S51)を用いたポジティブコントロールの結合親和性測定を行い、調製したビオチン標識蛋白質がスクリーニングに適用可能な活性を有していることを確認した。 3 標的分子に対する結合親和性を指標としたスクリーニングの効率的な実施を行うために、癌抑制遺伝子産物PTENの欠損に基づく細胞増殖を示す前立腺癌細胞株PC-3、および、これによらない細胞増殖を示すDU145のそれぞれ細胞増殖抑制活性を指標としたスクリーニングを実施し、PI3K pathwayの阻害による細胞増殖抑制活性を示すと予想される約100種類の化合物を同定した。 4 PI3KやAktはセリン・スレオニンキナーゼであり、そのキナーゼ活性を阻害する化合物はこれらの蛋白質に結合する化合物であることから、AlphaScreen^<TM>システムを活用したスクリーニングを実施し、3種類のキナーゼに対する阻害活性を有する約70種類(重複を含む)の化合物を同定した。 5 結合親和性を指標としたスクリーニングの汎用性を高めるため、蛋白質一蛋白質相互作用を化学合成可能なペプチド-ペプチド相互作用として評価することが可能なシステムへの応用を目的として、HIVの細胞膜への融合過程を阻害する化合物の探索に用いられるAlphaScreen^<TM>システムを活用したスクリーニング系の構築を行った。
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Research Products
(10 results)