2005 Fiscal Year Annual Research Report
環境汚染物質分析のための二次元高速液体クロマトグラフィーの開発
Project/Area Number |
17790102
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Research Institution | Nihon Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
村橋 毅 日本薬科大学, 薬学部, 助教授 (70340445)
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Keywords | 二次元高速液体クロマトグラフ / 環境汚染物質 |
Research Abstract |
17年度は環境汚染物質分析のための二次元高速液体クロマトグラフィーの開発のための基礎的な検討を行った。開発予定の二次元高速液体クロマトグラフィーは一次元には通常用いられているコンベンショナルHPLCの条件で、二次元にはセミミクロ条件のファストHPLCの条件で分離を行う。一次元については工夫を要しないが、二次元についてはできるだけ分解能が高い高速分離が必要とされる。そこで、いくつかのセミミクロカラムについて、分離条件を検討した。検討したセミミクロカラムは内径が2mmで、粒子径が5μmで2〜25cmの長さ及び粒子径が3μmで3.3〜15cmの長さのカラムである。カラム長が短いほど移動相を高速で流せるという利点があるが、分解能は長いカラムの方が高かった。そこで各カラムについて、カラム圧が140〜150kgf/cm^2、標準化合物として選んだベンゾ[ghi]ペリレン、インデノ[1,2,3-cd]ピレンが1分以内のできるだけ遅い時間に溶出するように移動相のアセトニトリル/水比を変化させた。その結果、粒子径が5μmと3μmのいずれのカラムについても長いカラムのほうが分解能は高かった。ところが、粒子径が5μmでは25cm長の、粒子径が3μmでは15cm長のカラムでは移動相にアセトニトリルを用いても1分以内の溶出はできなかった。また、粒子径による大きな違いはなかった。そこで、二次元に粒子径が5μmで15cmのカラムを用い、HPLCシステムを構築した。次年度は標準化合物及び環境試料を分析し、本システムを実用的なものとする予定である。
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