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2006 Fiscal Year Annual Research Report

PHAIIの原因遺伝子WNK1プロテインキナーゼの機能解析

Research Project

Project/Area Number 17790205
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

森口 徹生  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所・COE拠点形成特任研究員 (40323571)

Keywords高血圧 / 偽性低アルドステロン症II型 / WNK / プロテインキナーゼ / SPAK / OSR1 / シグナル伝達
Research Abstract

偽性低アルドステロン症(psuedohypoaldosteronism : PHA)II型は、高カリウム血症と高血圧を呈する常染色体優性遺伝性疾患であり、特定疾患の一つに指定されている。その原因遺伝子として同定されているプロテインキナーゼWNK1およびWNK4について解析を行い、両キナーゼの標的分子としてSTE20様プロテインキナーゼであるSPAKおよびOSR1を見出し、そのリン酸化部位を同定した。また、SPAK/OSR1が腎臓遠位尿細管に存在するNa^+-Cl共輸送体(NCC)や腎臓ヘンレループに存在するNKCC2の髄末端側細胞内領域をin vitroで直接リン酸化することを明らかにした。WNK1ホモ欠損マウス胚より調整したWNK1欠損培養細胞を用い、SPAK/OSR1の活性化がWNKに依存していることを明らかにした。
一方、線虫にはWNKおよびSPAK/OSR1の相同分子が一つずつ存在し、Wnk-1およびGck-3の名が付けられている。線虫Wnk-1はGck-3と結合し、哺乳類OSR1のリン酸化部位に相当するGck-3のセリン残基をリン酸化することも見出した。さらに、線虫wnk-1変異体およびgck-3変異体を作製してそれぞれの表現型を調べたところ、両者は完全には一致しないがcanal形態異常という共通の表現型が見られること、GCKのC末欠損体の過剰発現によりwnk-7変異体の表現型の抑圧が見られること、gck-3変異体の表現型を線虫のイオンチャネル変異により抑圧できることを明らかにした。
さらに、ヒト患者において見出されているWNK4の点突然変異と相同な変異を持つマウス(Wnk4 D561Aノックインマウス)においてSPAK/OSR1のリン酸化およびNCCのリン酸化の亢進が起こっていることを共同研究により明らかにした。
これらの結果から、WNK1→SPAK/OSR1→共輸送体というシグナル伝達経路が種を超えて保存されていることならびにこの経路の制御異常がPHA II発症の一因である可能性を示唆することが出来た。また、WNKシグナル伝達経路を研究する上で、線虫が有用なツールになることも確かめられた。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007 2006

All Journal Article (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Molecular pathogenesis of pseudohypoaldosteronism type II : generation and analysis of a Wnk4D561A/+ knock-in mouse model2007

    • Author(s)
      Sung-Sen Yang, 他12名
    • Journal Title

      Cell Metab. (in press)

  • [Book] 阻害剤活用ハンドブック2006

    • Author(s)
      森口 徹生
    • Total Pages
      12
    • Publisher
      羊土社

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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