2005 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変動物を用いたChondromodulin-Iの機能解析
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17790208
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
近藤 俊哉 京都大学, 再生医科学研究所, 助手 (80362523)
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Keywords | 骨代謝 / KOマウス / 軟骨代謝 / 血管形成 |
Research Abstract |
マウス骨組織を固定後に凍結包埋し、これを粘着フィルムの支持のもとにタングステンカーバイド製刃を用いて薄切することにより、非脱灰条件下において良好な骨組織切片を作製した。この方法を用いてChondromodulin-I(ChM-I)ノックアウトマウスの脛骨組織内部の様子を詳細に調べた。その結果、ChM-1ノックアウトマウスでは骨量が増加するという表現系を確認することができた。とくに、骨量の増加は成長軟骨直下の海綿骨領域で特に顕著であること、またChM-Iノックアウトマウスにおいては成長軟骨領域が正常マウスに比べ増大し、骨梁中に残る軟骨由来細胞外マトリックスの量も増えるなどの異常が新たに明らかとなった。これらの表現系は12週齢において顕著であり、週齢が進むに従い、その異差は小さくなった。同様の表現系はバッククロスにより作製したC57BL/6、DBAなど複数のバックグラウンドにおいても観察されることを明らかにした。現在、免疫染色によりChM-Iの詳細な発現局在を解析して、系統的にノックアウトマウスの表現系を検討している。 一方、Tie-2 promoter-lacZマウスとChM-Iノックアウトマウスとを交配させることにより、血管内皮細胞特異的にlacZを発現するChM-Iノックアウトマウスを作製した。現在、このマウスを用いてChM-Iノックアウトマウスの血管網に関する表現系の解析を進めている。
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