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2006 Fiscal Year Annual Research Report

ソマトスタチンによるアミロイドβ分解酵素ネプリライシンの活性制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 17790219
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

斉藤 貴志  独立行政法人理化学研究所, 神経蛋白制御研究チーム, 研究員 (90360552)

Keywordsアミロイドβペプチド / ネプリライシン / ソマトスタチン / ソマトスタチン受容体4 / プレシナプス
Research Abstract

アルツハイマー病(AD)の予防・治療法の確立は、本邦における重要な課題の一つである。ADの発症は、脳内のアミロイドβペプチド(Aβ)の蓄積に起因すると考えられており、脳内においていかにAβを制御できるかが重要な手がかりとなる。ネプリライシンは、Aβ分解の主要プロテアーゼであり、この活性・発現制御機構の解明が、脳内Aβ量の減少によるADの予防・治療法の確立のために大きく貢献すると考えられる。
昨年度の成果において、我々は、神経ペプチドの一つソマトスタチン(SST)が、脳内ネプリライシンの活性・発現を制御している因子として同定した。SSTは、ソマトスタチン受容体(SSTR)を介して様々な生理作用を発揮することが知られており、これまでに5種類が同定されている。もし、どのSSTRがネプリライシンの活性・発現を制御しているのかが明らかになれば、その特異的なアゴニストにより、ネプリライシンの活性を高め、効率的にAβ量を減少させることができ、かっ副作用も小さいと予想される。
本申請課題では、SSTR3とSSTR4欠損マウスを用いて、これらの脳内におけるネプリライシンの活性・発現及びAβ量の定量を行った。その結果SSTR4欠損マウスでは、野生型と比較してネプリライシンの活性・発現、Aβ代謝に関する他の因子の活性等に差が認められないものの、脳内でのAβ42/Aβ40比が有意に増加していることが明らかとなった。また、さらなる解析の結果、SSTR4欠損マウスにおいて、ネプリライシンのプレシナプスへの局在が低下していることも明らかとなった。ネプリライシンはプレシナプスでのみ毒性の高いAβ42を分解できることが知られており、SSTR4特異的なアゴニストは、ネプリライシンのプレシナプスヘの局在を高め、Aβ42の分解に寄与する可能性が高いことが示された。現在、これらの成果の投稿準備中である。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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