2005 Fiscal Year Annual Research Report
癌に特異的に発現する新規遺伝子54k-TUCANの解析
Project/Area Number |
17790239
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
上口 権二郎 札幌医科大学, 医学部, 助手 (70363695)
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Keywords | アポトーシス / 抗癌剤 / siRNA / Fas / TNF |
Research Abstract |
54-k-TUCAN(TUCAN-54と命名)は腫瘍特異的に発現する分子量が約54kの細胞質発現蛋白質であるが、これは細胞表面のFas受容体からのアポトーシスシグナルといわゆるミトコンドリア経由のアポトーシスシグナルの両者を抑制する。このため、悪性腫瘍が生体内で生き延びるために重要な役割を果たすと推測される分子である。 平成17年度では、本研究に以下の進展があった。 1)TUCAN-54特異的siRNAの設計、作製と作用効果確認を行った。 2)上記siRNAを用いたヒト大腸癌細胞株でのTUCAN-54発現低下は、抗癌剤感受性を10倍以上増加させた。即ち、このsiRNAを用いたヒト癌治療の可能性が示唆された。 3)TUCAN-54が腫瘍壊死因子受容体経由のアポトーシスをも強く抑制することが明らかとなった。 4)TUCAN-54と、Fas経路のアポトーシスシグナル分子、FADDとの分子会合の証明。即ち、TUCAN-54アポトーシス抑制作用の部分的な解明。 5)TUCAN-54特異的モノクローナル抗体の樹立。
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Research Products
(5 results)