2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト悪性リンパ腫におけるN型およびO型糖鎖とガレクチンの生物学的機能の解明
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17790241
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 理 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00325953)
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Keywords | ガレクチン / N型糖鎖 / O型糖鎖 / 細胞死 / 細胞接着 |
Research Abstract |
我々は当教室で樹立されたびまん性大細胞型Bリンパ腫細胞株HBL-2を用いて、N型糖鎖の合成阻害剤であるスワインソニンで処理にてN型糖鎖を合成不全とすることにより、ガレクチン-1によるHBL-2の細胞死誘導が抑制されることを明らかにした。さらに、O型糖鎖の合成阻害剤であるBenzyl-GalNAc処理により、同様にHBL-2の細胞死誘導が抑制された。また、スワインソニンやBenzyl-GalNAc処理にてCD45の分子量が減少し、CD45分子上のN型およびO型糖鎖が減少し、ガレクチン-1による細胞死が抑制されたことが推測された(Oncol Rep 13:109-114,2005,Int J Oncol 26:1063-1068,2005.)。 さらに、HBL-2を用いたガレクチン-1に対する細胞接着能を解析したところ、ノイラミニダーゼ処理により細胞表面からシアル酸を解離するとガレクチン-1への細胞接着能が増強することが明らかとなった。また、スワインソニン処理によりN型糖鎖を合成不全にするとHBL-2のガレクチン-1への細胞接着が増強することが明らかとなった(Int J Oncol 28:155-160,2006.)。
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