2005 Fiscal Year Annual Research Report
多発性内分泌腫瘍症モデルマウスを用いた発がんの分子機序の解析
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17790261
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川井 久美 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (50362231)
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Keywords | RET / MEN2A型 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
これまでにRET-MEN2Aトランスジェニックマウスに発生した甲状腺髄様がん・耳下腺がん・乳がんの3種のがん組織の遺伝子発現プロファイリングの比較検討の結果、正常組織と比較してRET-MEN2A発現腫瘍で共通して4倍以上の発現変化を示す遺伝子46を同定できた。これらの46遺伝子の中で特に発現差の大きかった20の遺伝子についてリアルタイム定量PCRを行ったところ、13の遺伝子でアレイと同様の発現変化が認められた。その結果マイクロアレイおよびリアルタイム定量PCRいずれにおいても腫瘍組織で高発現が確認された遺伝子が13、腫瘍組織で発現低下を示す遺伝子が4同定された。腫瘍において発現増加している遺伝子の中で特に目立ったものとして、interferon-Induced protein with tetratricopeptide repeats 1:Ifit1やubiquitin specific protease 18:USP18、interferon regulatory factor 7:irf7などIFN responseに関わる遺伝子があげられた。 現在、これら腫瘍で発現増加を示す遺伝子の中で特に発現変化が大きかった遺伝子である二重特異性ホスファターゼ、DUSP-4に着目して研究をすすめている。各種腫瘍細胞株におけるDUSP-4の発現をリアルタイム定量PCRやウエスタンブロッティングで検討したところ多くの細胞株でDUSP-4の高発現が確認されたほか、同じMKPファミリーであるたの遺伝子も高発現を示すことが確認された。
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