2005 Fiscal Year Annual Research Report
炎症反応における転写因子c-Fosの役割に関する研究
Project/Area Number |
17790325
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松本 真琴 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (40380521)
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Keywords | マクロファージ / c-Fos / 炎症 / ロイシンジッパー構造 |
Research Abstract |
マクロファージ特異的c-Fos欠損マウスを作製し、野生型マウスと比較することにより、転写因子c-Fosが抗炎症作用を有することを個体レベルで証明するのが本研究の目的である。本年度はc-Fos蛋白質の構造機能相関評価、c-fos targeting vectorの作製、相同組み換えを起こしたES細胞の選択、胚盤胞へのインジェクション、キメラマウスの作製、キメラマウスとC57BL6マウスとの交配、その子F1マウスとマクロファージ特異的Creトランスジェニックマウスの交配、生まれて来たヘテロマウス(F2)同士の交配、その子供であるホモマウス(F3)の作製を行った。 c-fosは4つのエクソンからなり、第3エクソン、第4エクソンにロイシンジッパー構造を有する。c-Fosが転写抑制能を発揮するためにはどの領域が必要であるかを見るためにc-Fosの種々の変異体をマクロファージ様細胞であるRAW264.7細胞に発現させ、IL-12プロモーター活性を比較した。その結果、c-Fosのロイシンジッパー構造が必要であることが明らかになった。よって、第2エクソンの5'側と第4エクソンの3'側にloxP siteをそれぞれ導入し、ロイシンジッパー構造を完全に欠失させるようにtargeting vectorを作製した。F3マウスは計画通り誕生したが、F3マウスは全て第4エクソン3'側のloxP siteが消失していた。そのためマクロファージにおいてc-fosの発現は低下していなかった。その後の検証の結果、F2マウス作製の過程において第4エクソンの3'側のloxP siteが消失したこと判明したので、現在そのloxP siteを維持すること注意しながらF2マウスを再作製している。
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Research Products
(2 results)