2005 Fiscal Year Annual Research Report
飲酒による発癌機序の解明-癌発症を抑制する免疫監視機構に飲酒はどう作用するか?
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17790363
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
松阪 諭 山形大学, 医学部, 助手 (00372665)
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Keywords | 腫瘍関連マクロファージ / 飲酒 |
Research Abstract |
腫瘍関連マクロファージの癌細胞を攻撃する機序に対して,アルコールが如何に作用するかを明らかにするため、17年度は以下の実験を行った。 飲酒ラットの作製:急性アルコール投与ラットおよび急性高アセトアルデヒド血症ラットの作製を行い、血中アルコール濃度およびアセトアルデヒド濃度について測定した。アルコール投与60分後に血中アルコール濃度がピークを示した。この結果からアルコール投与60分時点におけるマクロファージの機能解析を行うこととした。 肺胞マクロファージの採取:アルコールを腹腔内投与し飲酒ラットを作製するモデルを確立したため、マクロファージはアルコールの直接作用を除くために腹腔マクロファージではなく、肺胞マクロファージにて,機能解析を行うこととし、肺胞マクロファージの採取法を確立した。 機能解析 (1)細胞傷害作用因子(nitrate)の産生能:Griess法によるnitrateの産生量を測定した。LPS刺激により、急性アルコール投与ラットでは、NO産生が亢進し、急性高アセトアルデヒド血症ラットでは、減少する傾向を認めた。 (2)遊走能:Time-lapseバイオイメージングの解析システムを確立し、現在遊走能に及ぼす影響について解析を行っている。 (3)貪食能:LPSのAlexa Fluorコンジュゲートの貪食をFACSを用いて定量的に解析するシステムを確立した。現在貪食能に及ぼす影響について解析を行っているが、アルコール投与により貪食能が低下する傾向を認めている。
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