2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17790409
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
猩々 英紀 佐賀大学, 医学部, 助手 (60284626)
|
Keywords | 頭部外傷 / DNAマイクロアレイ / 損傷脳 / 受傷応答メカニズム |
Research Abstract |
頭部外傷は孤発性のADなどの変性疾患を招来する主要な危険因子の一つであり、頭部外傷の受傷応答メカニズムを精査し病態や脳機能との関連を解明する事は重要である。法医学実務では頭部外傷後の後遺障害と事件・事故や死因との因果関係並びに神経変性疾患や痴呆症に内在する頭部外傷を実証することは非常に困難である。従って、頭部外傷によって引き起こされる受傷応答メカニズムの特徴をプロファイルすることは有用である。本研究ではDNAマイクロアレイ法を用いて頭部外傷モデル動物とその対照との遺伝子発現の差異を解析し、外傷後発現が変動する遺伝子を同定することを目的とする。 まず、Wistar系雄ラット(8週齢、300g)を用いて頭部外傷モデル動物を作製した。即ち、全身麻酔下のラットの頭蓋骨にドリルで直径約5.0mmの骨窓を開け、脳損傷作成装置を用いて脳損傷を作成した。骨窓の位置は頭頂骨正中部とし、側方打撃(強度3.5±0.5atm)を与えた。打撃によって生じた電位差をオシロスコープ(SONY Tektronix社製TDS210)で検出し、波形解析ソフト(SONY Tektronix社製WaveStar)を用いて打撃強度を算出した。打撃後3、12及び48時間後に灌流し脳を摘出した。その後、脳組織からQuick Prep Micro mRNA Purification Kit(米国Amersham Bioscience社製)を用いてmRNAを精製した。 現在、Affymetrix社Gene Chipプローブアレイを用いて解析中である(クラボウ社DNAマイクロアレイ解析サービス)。また、脳の受傷応答メカニズムの特徴を検討中である。
|
Research Products
(3 results)