2005 Fiscal Year Annual Research Report
CD4T細胞を利用した肝癌排除(テーラーメード治療をめざして)
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17790448
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
杉本 和史 三重大学, 医学部附属病院, 診療等従事者 (60378370)
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Keywords | 肝癌 / C型肝炎 / CTL |
Research Abstract |
本年度は研究計画に従い以下の研究を行った。 (1)マウス肝癌の作成。 C57L/Jマウスに同じHLAを持つ肝癌細胞株であるHepal-6細胞を用いて肝癌モデルの生成を試みた。まず細胞株をPBSにて洗浄し、様々な細胞数の懸濁液を作成し、マウスの皮下もしくは開腹下に肝内、又は脾に局所注入し、腫瘍の形成を試みた。 (2)HCVに対するCTLクローンの作成。 HCV感染患者の末梢血よりリンパ球を分離後マグネットビーズによりCD8T細胞を分離した。これらの細胞とHCV-J核酸配列を組み込んだワクシニアウイルス感染させたB-LCLを共に培養し、limiting dilution法によりHCV蛋白に対するCTLクローンの作成を行った。HCVのE1、E2、NS2、NS3、NS4、NS5を用いてスクリーニングを行い、その結果NS3に対するCTLクローンを誘導することができた。標的細胞のHLAを変えたCTLアッセイによりこのCTLクローンがHLA-B56特異的であることが判明し、また、truncated peptideを用いた実験によりエピトープを同定し得た。 (3)肝疾患末梢血におけるT/B細胞の解析 各種肝疾患患者の末梢血のT細胞、B細胞の割合、C型肝炎患者においてIFN治療における上記細胞の割合の変化、さらにはHCVレセプターと考えられているCD81の発現についてFACSを用いて検討した。FACSは4重染色を施行した。これのより、肝癌特異的CTLのサブセットの同定をすすめる。
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