2005 Fiscal Year Annual Research Report
成人異型肺炎由来マイコプラズマにおけるマクロライド薬耐性化に関する分子疫学研究
Project/Area Number |
17790539
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
諸角 美由紀 北里大学, 北里生命科学研究所, 研究員 (40383559)
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Keywords | M.pneumoniae / real-time PCR / Molecular beacon probe / 迅速診断 / 呼吸器感染症 |
Research Abstract |
1)成人由来のマイコプラズマの分離と薬剤感受性の測定 成人マイコプラズマ研究会に参加する7施設より検査材料の送付を受け、マイコプラズマ(M.pneumoniae)を含む呼吸器感染症の主要な原因菌である6菌種に対するreal-time PCRを実施した。そのうち、マイコプズマに対するPCRが陽性であった検体に対しては、マイコプラズマ分離のための培養も実施した。分離後に薬剤感受性も測定した。2005年4月から2006年2月の期間に合計113検体の送付を受けた。対象患者の平均年齢は51歳であった。PCR陽性例の内訳は、マイコプラズマが20.4%、肺炎球菌が22.1%、インフルエンザ菌が15.9%、A群溶血レンサ球菌が1.8%、レジオネラが0.9%であった。培養で分離された14株のマイコプラズマに対するマクロライド系薬感受性は、すべて感性で、小児由来株のように明らかな耐性株は認められなかった。それらの株を用いてPFGE解析を実施したが、小児由来のマクロライド感性株と同様に2パターンを示した。 2)Molecular beacon (MB) probeを用いるreal-time PCR法の確立 マイコプラズマ肺炎を確定するには、1週間以上を要する培養法に替り、特異度高く短時間に検索できるMB probeを用いるreal-time PCR法を確立した。DNA増幅用primerとMB probeは16S rRNA遺伝子上に設計した。DNAの増幅は、95℃:5秒,55℃:15秒,72℃:20秒/cycleの反応条件で40サイクルとした。検査材料受付後、結果判明までの所要時間は1.5時間であった。PCRと培養との比較におけるPCRの感度は100%、特異度は95.4%と高かった。 継続してマイコプラズマの収集を行い、疫学調査を実施したいと考える。
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[Journal Article] Assessment of real-time PCR for diagnosis of Mycoplasma pneumoniae pneumonia in pediatric patients.2006
Author(s)
M.Morozumi, A.Ito, S.Y Murayama, K.Hasegawa, R.Kobayashi, S.Iwata, N.Kawamura, H.Kuroki, E.Nakayama, T.Tajima, K.Ubukata
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Journal Title
Canadian Journal of Microbiology 52(2)
Pages: 125-129
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