2006 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチンリガーゼSmurf2の転写調節メカニズムの解明
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17790550
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大橋 温 浜松医科大学, 医学部附属病院, 医員 (50397387)
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Keywords | Smurf2 / ユビキチンリガーゼ / TGF-β / シグナル伝達 / 転写 |
Research Abstract |
腎線維化動物モデルとして、片側尿管結紮(UUO)マウスモデルを作成し、結紮時をControlとし、結紮後7日、14日、28日のタイムコースをとり、その組織学的検討、TGF-β、Smurf2、Smad2などのmRNA・蛋白発現量を比較検討した。 結紮し、タイムコースをとった側の腎臓は、Controlの腎臓に比較して、PAS染色にて、尿細管の萎縮と拡張、及び間質に炎症性細胞浸潤を認め、マッソントリクローム染色において、著しい腎臓の線維化を呈した。更に時間経過により進行性に腎臓の線維化の程度は増加した。 細胞外基質産生増加を誘導する多機能サイトカインであるTGF-β mRNAの発現量を、RealtimeRT-PCRを用いて検討したところ、Controlに比較し有意に増加しており、また時間経過とともに有意に増加していた。 ユビキチンリガーゼであるSmurf2は、Controlに比較し有意に、また時間経過とともに有意に、Realtime RT-PCRでmRNAの発現量が増加していた。更にWestern blotでの蛋白レベルの発現量も、Controlに比較し有意に、また時間経過とともに有意に増加した。 Smurf2によりユビキチン依存性に分解されることが知られているSmad2は、Controlに比較し、また時間経過とともにRealtime RT-PCRでmRNAの発現量は増加していたが、Western blotでの蛋白レベルの発現量はControlに比較し、更には時間経過とともに低下しており、翻訳後修飾反応を受けている可能性が示唆された。
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