2005 Fiscal Year Annual Research Report
ジアシルグリセロールキーナゼの糖・脂質代謝調節における役割
Project/Area Number |
17790597
|
Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
高橋 伸彦 旭川医科大学, 医学部, 助手 (20372279)
|
Keywords | 糖代謝 / 脂質代謝 |
Research Abstract |
1.エネルギー変化におけるDiacylglycerol kinase (DGK) isozyme遺伝子発現の検討 C57B16マウスに、通常および高脂肪食(10vs60%kcal fat)負荷を行った。さらにそれぞれの脂肪負荷群に対して、絶食・再摂食のエネルギー変化を与えた後、組織サンプル(骨格筋、脂肪他)を採取した。各組織・各エネルギー状態におけるDGK isozyme(α,β,γ,δ,ε,ζ,θ)遺伝子発現パターンの詳細を現在解析中である。 2.骨格筋細胞および脂肪細胞におけるDGKの役割 (1)骨格筋細胞:モデルとしてマウスC2C12細胞を用いた。C2C12細胞におけるDGK各isozyme遺伝子発現を検討し、α,δ,ε,ζ,θのisozymeが発現していることを確認した。骨格筋細胞分化過程におけるDGK isozymeの遺伝子発現変化や、インスリン抵抗性改善剤によるそれらの変化を検討したが、preliminaryな結果では明らかな変化は確認できていない。糖代謝に関しては、DGKのinhibitorであるR59022をC2C12細胞に作用させると、糖の取り込みが促進されることが判明した。この作用はPI3Kのinhibitorであるwortmanninにより抑制されることから、PI3Kを介していると考えられる。現在この糖取り込み促進作用機序を解析中である。 (2)脂肪細胞:モデル細胞として3T3-L1細胞を用いた。DGKの各isozymeの発現を検討し、α,δ,ε,ζ,θのisozymeが発現していることを確認した。R59022処理による脂肪細胞分化への影響は認められなかった。C2C12細胞とは異なり、R59022処理による糖取り込み促進作用は認められなかった。
|